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●21/4/1「やはりグレー」
否定派の論、特に東中野教授の論説を大分読んで、やはり考証の杜撰な部分が多く感じられ、どうも宜しくない。何度もゆうように「従軍慰安婦問題」は殆どホワイトであると思うが、「南京事件」はかなりグレーである。一概に完全否定できない部分が残っていると感じる。グレーである事は致し方なく、否定派、肯定派と関係なく、事実を明らかにしてゆくべきであるのに論がアバウトであるために曖昧な部分が残り、言説のトアイライトゾーンを作っている。これは寧ろ否定派に責任がある様に感じられる。
無罪を主張するならば、ちゃんと事実関係を明確にすべきなのに強引な否定論が多く、これが宜しくないと思う。


●「メンタリティ」
金美令女史が「日本人のメンタリティからみて、南京事件は嘘だと思う」の意味合いを述べられており、我も大体は賛成したい気持ちが強い。
中国側史料が言う様な余りに残虐な描写は流石に信じがたく、全くこれは支那人の捏造だろう。
しかし捕虜処刑がかなり大量にあったと言う事。そして敗残兵掃蕩時において、巻き込まれた市民がある程度いたと言う事、そしてやはりある程度の個人的な戦争犯罪(強姦、殺害、強盗など)があったと言う事、また行軍時における無断徴収などが南京事件の実態であろうかと思う。
個人的な戦争犯罪は避ける事が難しいが、当時の日本軍がかなり劣化しており、各人の劣化の問題も含めて、是が大きな問題であったと考える。
捕虜処刑が国際法に引っかかるかどうかが微妙であり、専門でない我には判定できない。ただやはり万余の者を処刑したと言う事実にはかなり無残な感じが残り、何とか他に方法がなかったかとは思う。勿論これは平和な時代における、無知な立場における胡乱な感想であり、当時の状況を考えた時、後世の者が安易に非難できると言うことではない。しかし当時の者、日本人もやはり無残、残酷と言う感じを持ったようであり、そのようなある程度の記録が残っている事も事実である。


●「劣化論」
司馬氏は「大正以降は魔法が掛かったように日本軍は劣化した」と言う。渡辺昇一教授も乃木将軍等と昭和以降の軍人を比較しての劣化論を少し述べておられた。これらは正に実感であり、歴史的な事実だろう。評論家の三宅久吉氏も戦前の軍隊の内部的なひどさ、堕落を述べていて、これも実感として確かにその通りかとは思うのである。
戦前の軍隊が訓練したのは西洋式のトレーニングであり、やられていた武道も明治以降にスポーツ的に変質した近代武道に過ぎない。
江戸時代に行われていたような立派な武術はもう何処を探しても日本で見つける事は殆ど不可能である。


●「また敗北」
広島原爆ドーム記念碑には「安らかに眠ってください。過ちは繰り返しませぬから」とあるが、「これには主語がないではないか」と非難する右系の批判がある。せめて、「今度は決して敗けませぬから」と位書いて置きたいと言う。
気持ちは分かるが、戦前の劣化した日本軍では勝つ事が出来なかったのであり、より劣化した戦後の今の日本軍(自衛隊)ではまた負けるに決まっている。
戦前の日本の負けは決して真の負けではなく、敵国の極端なるルール破りにより人質を取られて無理やり負けの形を取らされただけであると我は思うが、しかしタイマン勝負で負けたわけではないとは言うものの、何とか意地で持ちこたえていたのみであり、戦略でも勝てず、かなり圧倒されていた事は事実である。
明治の武将ならばいま一つ深い戦略智略があっただろう。しかし昭和以降は衆愚政治に陥って西洋的な非能率的な戦いしか出来ず、よって物量で負けてしまったのである。
「負けぬ」為には先ずは日本の伝統の中に深い叡知を求め、日本の劣化を止める事の方が先である。


●「自衛官の武道」
チャンネル桜にも自衛官、元自衛官等が結構出てコメントする事が多いが、伝統武術をちゃんと修めている者は本当に少ない。殆ど皆無なのではなかろうか。どこかの道場の師範代と言う者もあったが、実際的にやっているのは競技系武道少しと、戦後位に現れたレジャー系の新興武道であると言う。そんなもので国防に利する事が出来るか流石に不安にはなるのである。
自衛隊や警察系も含めて日本の正真の古伝武術を学ぶ者は皆無に近く、日本の武術の伝統も正に廃れ行くばかりである

 

●21/4/12「明治の選択」
幕末期、欧米諸国の脅威に遭遇した日本は維新をなし遂げ、国際社会に出てゆく事になるが、大東亜を侵略せんと諮り、権謀と術数で仕掛けてくる欧米に対して、自己が強くなる事で何とかその猛威を跳ね返そうと思った事は事実である。
その為には西洋式の近代化を進める事は必須不可欠の事項であった。そして和魂洋才を称えた先見者もいたことも事実であるが、しかしやはり余りにも急進的なやり方でそれが必ずしも上手くいったと言うわけではない。多くの貴き古来の伝統がそこで滅びた事は事実であり、特に日本が世界に誇る天下無比なる日本の古伝武術を弊履の如く捨ててしまった事は遺憾の限りである。八十年程未来に日本が初めての敗北の形をとる事の遠因がそこに蔵してしまったと言えるであろう。

 

●「慢心」
マスコミメディアの左傾は酷いの一語であるが、他のメディアで保守系の発言が大きくなっている。しかし保守系の人脈もやはり多くが劣化しており、先ずは古典的教養の貧困なことは目も當てられない。無教養の儘になすいい加減な発言や考証は日本を讃美している様でありながら贔屓の引き倒しで逆に左派につけ込まれる隙を作ってしまっている様に思う。いやそれよりも恐ろしいのはナショナリズムの延長線上にある「慢心」である。歪んだカルト古武道をなしながら自己の武道が正統、最高して威張って他を罵倒し、また不正確な情報で戦前の日本を美化し、闇の部分をみようとしない。これでは日本の伝統が正しく伝わらなかったのも無理はない。

 

●21年5月5日「同じ誤り」
畠奈津子著『南京大虐殺の真実』を購入して読んだが、多くの良い部分はあったが、致命的な間違いが多い。南京陥落時に於ける敗残兵掃蕩まではよいが、捕虜処刑を認めていない。しかしこの時点で国際法に触れる可能性のある捕虜の比較的多数の処刑があった事は中村アキラ教授も含めて多くの保守系研究者、南京事件幻派の研究者も等しく認めており、余り宜しくない。小林氏本は認めてはいるのだが、余り全面に出しておらず、少しバランスの欠いた描写となっており、これでは肯定論者に隙を攻められて負けてしまう。
武術的な立場からも一番の弱点部分こそを尤も注意し、護りを固くせねばならないはずであるが、この点全く宜しくない。
「日本刀が二、三人しか斬れない」説がまた繰り返し載せられており、遺憾である。
「漫画は漫画か」といえば差別的であるが、その原因を自分で作っている様では致し方ないかとは思うのである。
この点は存外と言うか山野車輪氏の一連の「嫌流」シリーズの方が何とか誤りを最小限に抑え、正しい認識をとろうとしている部分が窺え、好ましい。

 

●「五十年」
ネット保守系の主張で少し驚かされたのは「憲法無効論」がある程度出てきた事である。この点は既に谷口雅春翁が五十年も前に指摘されており、我も認識はしていたが、またその超絶的な天皇理論も含めて、とても昔は受け入れられる状態ではなく、我自身も長く口を噤んできたが、やっと正論が認識され始めたと言う事か……とは思う。しかし余りにも長すぎたし、またまだまだ論は一般的にはならず、阿部元首相も未だ憲法改正を訴えている事が歯がゆい事である。「憲法改正論」は暫定的に捉えての発言であるのか、分からないが、しかし「改正」を言うにしても「無効論」にも触れて発言して頂きたいとは思うのである。

 

●「風前の燈火」
日本の伝統壊滅論を余りなすと嫌われるし非難轟々ではある。
日本には世界最古の皇室があるし、正に世界に誇る超絶的な伝統であると言う……。いや確かにそうではあるが、その二千年続いた伝統も多くの部分は既に失われ、最後の最後の部分も正に風前の燈火ではないか。
一国の首相が「女系女性天皇継承」を本気で称え、一般マスコミがそれに迎合して容認する真に恐るべき時代……。
そしてまたその他の皇室における実際的にして膨大なる伝統の消失の実態を知らずして、慢心と傲慢ばかりで伝統が本当に保持できるのかとは思うのである。
いや、既に保持ではなく、多くが失われていると言う実際、その現状をこそよく見なければならないと考える。
日本の最後の核の様な部分がこの様な状態である以上、日本の古伝武術が殆ど壊滅状態なのは寧ろ当たり前の事であるのかも知れない。

 

●「下手過ぎる」
歴史論のディスカッションも結構だが、あまり怒鳴り合ってばかりいても詮がない。そもそも小林氏も田母神氏も余りにも討論が下手過ぎる。絶対に勝てる様な論題であるにも関わらず圧されているのは余りにも情けない。ただ我自身も得意ではないので特に非難しようとは思わないが、討論に出る以上はいま少しちゃんとやってほしいとは思うのであり、相手の様子を良く見て、無駄な発言を成さない様に……とお願いしたい所ではある。
御二方とも無駄は発言をなし、隙を突かれて自爆しているだけのように見える。

 

●「厭き」
チャンネル桜の多くの主張も大体正しいとは思うし、我自身は認めるが、しかしずっと見ていて流石に厭きてきた。各キャスターの話術の芸風は面白いとは思うが、これは何度も聞いていると厭きてくる。単に言葉で非難しても悪さをなすものには馬耳東風であり、実際に叱る方法論をもっと打ち出してほしいと思う。デモや電話攻撃も余り効果があるとは思えない。最後の方法論は裁判等に訴える方法であり、これを実際的に考えるべきかと思う。そして各キャスターも単にマンション家庭バスの「ゆうだけ」ではなく、もっと伝統的なものを自身が護るべきであると感じる。キャスターや評論家、論者も含めて、一人か二人くらいは紋付き袴の正装で成してほしい。
女性論者は流石にとうが経ち過ぎ、艶やかなのは辛そうだが、地味な和服でも良いからお願いしたい。
特に例えば渡辺昇一教授あたりには特にお願いしたいとは思うのである。政治的な事で喧々諤々している間に日本の伝統は正に壊滅状態であり、各自が伝統的な事を味合う姿勢がなければ本当に日本は根底から崩れてしまうだろう。

 
 
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